ヨルダン・シリア・レバノン
2006年4月15日〜24日  ヨルダン・シリア・レバノン古代遺跡の旅(ユーラシア旅行社)
4月15日〜25日まで中東の「ヨルダン・シリア・レバノン古代遺産の旅」に行ってきました。ヨルダン・シリア・レバノンといってもピンとこないかもしれませんが、これらの国はアラビア半島の北西の位置し、それぞれは隣り合っていて、場所的には毎日のようにニュースになっているイスラエルと湾岸戦争でおなじみのイラクの間に位置しています。

なぜ、そんな治安の危ないところに?と思われがちですが、これらの3つの国はヨーロッパ、アジア、アフリカ大陸の十字路に存在していることから、世界最古といわれるメソポタニア文明、エジプト文明に始まり、さまざまな文明、文化、帝国がこの地域一帯を駆け巡るなど、世界でも稀に見る激動の歴史をくぐりぬけてきた土地柄であり、3ヶ国合わせて、世界遺産に登録されている11箇所を含め、世界でも有数な歴史的意義のあるすぐれた古代の巨大遺跡が集中している地域であるからである。

今回の旅行では、3カ国で11箇所ある世界遺産のうち、主にローマ時代(紀元前1〜紀元後4世紀)の遺跡である6ヶ所の世界遺産を訪ねましたが、中でも中東の3大遺跡といわれるヨルダンのペトラ、シリアのパルミラではその規模の大きさに驚かされるとともに、レバノンのバールべックには、優雅な姿を誇る流麗な建築様式の神殿跡に感動するなど、実際に自分の目を通して見た魅力にはすばらしいものがありました。

 特に、今回の観光の目玉で、ヨルダン観光のハイライトであるペトラでは、シークと呼ばれる左右に70m以上の高さの狭い岩壁の間を約30分かけて通り抜けると、突然視界が開けて、美しいバラ色の巨大な神殿(エル・カズネ)が突如、目の前に現れる。崖を削って造られたこの神殿は、幅30m、高さ約43mあり、映画「インディー・ジョーンズ/最後の聖戦」の舞台となり、一躍有名になった建造物である。

ペトラは、紀元前6世紀頃、アラビア半島からやってきた遊牧民のナバテア人の首都として築かれた交易都市であり、エル・カズネと同じようにして多くの建造物が造られたが、紀元6年にはローマ帝国に併合されたため、浴場や劇場、列柱通りの建設などローマ風に町が造り替えられた。そして、ローマの支配下で繁栄し続けたが、4世紀の地震で大きな被害うけたことや、交易路の変更などで次第に衰退し、6世紀ごろにはほとんど人がすまなくなった。その後、19世紀にスイス人探検家によって遺跡が確認され、世界にその存在が伝えられたようである。

ペトラだけでなく、シリアのパルミラにおいても遺跡が広大なため、遺跡内部では日本人の観光客だと分かると、ロバやラクダ牽きが日本語で「ロバ」とか「ラクダ」とか言って、乗らないかと頻繁に声をかけてくるが、乗る・乗らないのやりとりや土産物売りとの料金交渉も旅行の楽しさの一つであった。



管理者:浜端計行

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